2007年08月30日 06:05
2年ほど前にご紹介 した映画 "Habana Blues" を、久々に観た。
何度観ても、素晴らしい。ご紹介したときはまだ観てなくて、観た後に感想を書いたりはしなかったのだけど。。
前回のキューバ滞在時、何人かのキューバ人から「ハバナ・ブルースを観た?」と訊かれた。
キューバでも去年の映画祭で上映されたのだけど、「それは一部の招待客向けで、政府が一般のキューバ人には見せないようにしている。」と言う。
でも闇で出回っている VCD で、多くのキューバ人を泣かせている。
それだけ現実に即した本当にありそうなお話で、観るキューバ人の胸を熱くさせる。
監督は、キューバの映画学校で学んだスペイン人。
キューバの現状と現実をよく理解しているし、いいところも悪いところも知った上でのキューバ人に対する愛情たっぷりに描いている。
本当にキューバ人は、愛憎ない交ぜに、人を切なくさせる。
登場人物すべてが、よくいる人たち。キューバ人も、キューバを訪れる外国人も。
誰も彼ものことを、理解できる。いっぱい見てきたから。
物語は、外国で成功したいバンドメンバーが主人公。
でもそのバンド、ロックグループ。
バンドとして登場するのは、へヴィ・メタルだったりファンクだったり。世界中のどこでも、演奏されているような音楽。キューバ音楽愛好家が好んで聴くような音楽は、Los Van Van の曲がちょっと流れるだけ。
それもまた、キューバの現状。
差別のない国と言われるけれども、クラスはある。ちゃんと住み分けしている。
たとえ収入が同じであったとしても、生活習慣は違うし、意識も違う。
聴く音楽も、違う。
インテリ層の中には、我々が思う "キューバの" リズムを、受け入れられない人もいる。以前も書いたと思うけど、ナベサダやテルマサ・ヒノまで知るジャズファンで、クラーベが入った音楽は聴くに堪えないという人がいる。踊らない人種であることを誇りに思ってる人もいる。「白人だけど黒人のように踊る」ことを自慢する人もいるけどね。
もちろん、インテリ層にも Son や Salsa を楽しみ踊る人もいる。でも、Los Papines のコンサートには白人もいたけど、Rumba や Yoruba のライブなどに来る白人は、まずいない。いたら外国人目当てのヒネテーロかな?と思う、私は。まぁこれには、「ガラが悪い」と言って行かない黒人もいる。
ライブに行くキューバ人の多くは、普通じゃないと思った方がいいかもしれないけど。
んー、白人黒人でも分かれるけど、その人の属するクラスによるものでもある。
その人の生まれ育った家族の習慣や地域環境にもよるし、人それぞれでもある。
そーいうのって、全世界共通か。キューバ人はみんな "キューバ" 音楽で踊っているってわけじゃないってこと。
ほんと、人によるのだけど、まぁ、上のクラス、多くの場合白人は、"キューバ音楽" を好むことをしない。
他の国と同じく、ロックやポップを聴くことの方が多い。
Habana Blues でロックが使われたのは、映画として誰にでもわかり易い普遍性を持たせる為でもあるのだろうけど、キューバ音楽に惹かれて行ったわけではないキューバで、監督が普通に接していた世界なのかもしれない。
この世界、私はほとんど知らない。
X Alfonso や Interactivo のライブに行ったときは、見たこともないようなお洒落な人たちがいっぱいいたよ。白人比率、とても高かった。
キューバ国内の音楽事情には、こういった一面もあるのだ。
映画 Habana Blues のオフィシャルサイト では、主人公たちがスペイン人音楽プロデューサー(プロモーター?)達に紹介して回ったいろんなグループのライブシーンを観ることができる。Telmary ちゃんも歌ってるし。
音楽的趣向からは離れているかもしれないけど、映画を是非ご覧いただきたい。
キューバがよくわかるから。


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