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THE CUBAN RAFTERS

2008年06月04日 00:19


キューバ音楽には関係ないのですが、UNHCR が6月20日(金)から27日(金)まで、6月20日の「世界難民の日」を記念して第3回難民映画祭を開催します。
いくつもの興味深い映画が無料で上映されるのですが、その中に "THE CUBAN RAFTERS" というのがあり、テーマはキューバ難民。

1994年8月、キューバ。カストロ大統領が国民の自由な出国を許した。約5万人が自家製のいかだでマイアミを目指した。米国の介在により国境は15日後に閉鎖され、行き場を失った難民、そしてアメリカへ辿り着く事が出来た人の現状を描くドキュメンタリー。



6月21日(土)18時より セルバンテス文化センター東京 にて上映されます。

私としては、けっこう興味深いテーマです。

彼らが果たして「難民」であるのかどうかは、中には政治難民等もいるのでしょうが、本当に悲惨な状況から逃げ出してくる難民たちとは、はっきり言って一緒にしちゃいけないと思っています。
キューバで得た資格も地位も認められない中、慣れない "仕事" をして恵まれない生活の苦労を知り、それでも頑張って家族親戚に仕送りして里帰りすると周りの人々に大盤振る舞いをする。キューバを出たことのない人々はそんな彼らの苦労を知らず、「お金を持っている人」としてその大盤振る舞いを享受する。

私はとても疑問に思うのです。
外国に出て初めてキューバで得られていた政府が与えてくれるものの有り難味を知り、ものすごく "キューバ" を愛していて郷愁たっぷりいつも "キューバ" に恋焦がれているのに、里帰りしてもまたその国に戻っていくのは何故なのか?

70近い女性は、キューバでは地位のある人の妻で知的職業についていたのだけれども、離婚して渡った米国では掃除婦をしていたところ失業し現在は甥の家に住み込んで知的障害のある甥の子どもの世話をして小遣いを貰う生活をしている。キューバに残る息子は、「このままキューバに残って僕たちに面倒を見させて欲しい。」と言う。それでも、「米国に戻れば多少でも息子たちの生活を助けられる。」と。
スペインに移住した20代の女性は、学位を持ちながら洋服の販売員をしている。ビザの関係で1年に1回の里帰り。山程のお土産を抱えて戻ってきて、連日友人知人がご馳走してもらいに訪ねてくる。Jazz Café に私まで招待してくれて、「ミニマムチャージ以上のオーバーした分を私に支払わせてくれ」と言っても「今日は私が招待したのだから。」と言って受け取ってくれない。招待されているキューバ人も、「彼女は外国で働いているのだから、心配しなくていい。」と言う。1ヶ月ほぼ連日、100ドル以上人々に振舞っている。あとで「私はあなたがどのようにどれだけ働いてそのお金を得ているのか、たぶんわかっていると思うの。だから支払いのお手伝いをさせて。」とこっそり言ったけど、それでも「これが私の喜びだから。」と言う。
日本に住むキューバ人も、時給900円で働いて、キューバに帰って家の改築費や冷蔵庫などを親にプレゼントする。やはり遠い友人までもが群がってくる。「僕は日本でも外人、キューバでももう外人としてしか扱ってもらえなくなった。」と言う。
そしてみんな、出国先に戻って行く。

「日本は嫌い、日本人も嫌い。2年後にキューバに帰る。」
「そっか、嫌いなところで嫌いな人たちに囲まれて暮らすよりずっといいよね。」
「違うよ、キューバには休暇で行くんだ。たっぷり楽しんで、また日本に来て働く。」

幸せって、なんだろう?って思う。

たぶん、キューバでは得られないものが外国にはあるんだ。心をすり減らすことになっても、それが欲しいのだと思う。



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