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2009/01/24 (Sat)
 Summertime



全くラテンではないですが、ご紹介。私の Jerry González ブームは続いております。
George Gershwin の "Summertime" 。1920年代の米国南部の黒人スラム街ナマズ横丁を舞台にしたオペラ "ポーギーとベス" より。
元はオペラではあるけれども、曲も歌詞もブルースを多分に含んでいる。Gershwin は、原作に感動してオペラ化を図り、実際にサウスカロライナの黒人街に数ヶ月滞在して彼らの文化・音楽を吸収した上での作曲したそうで、ブルース、ゴスペルの他よりアフリカ色の濃く残った黒人霊歌等にもヒントを得ている。1935年の作品。
50年代にマイルス・デイヴィス、60年代にジャニス・ジョプリンなど、その後も多くのミュージシャンがカバーしている。Omara Portuondo も2005年の来日公演で、6/8のリズムで熱唱してくれた。




Summertime


この曲は、ポーギーとベスの劇中で3回歌われる。まずは幕開けと共に。

Summertime and the livin's easy,
Fish are jumpin', and the cotton is high.
Oh yo' daddy's rich and yo' ma is good lookin',
So hush, little baby, don' yo' cry.

One of these mornin's you goin' to rise un singin',
Then you'll spread yo' wings an' you'll take the sky.
But till that mornin', there's a-nothin' can harm you
With daddy and mammy standin' by.

(黒人のスラング多用の歌詞の為、訛ってます。QueDeLetras.com より。)

子守唄なのだそうだ。確かに、歌い手の腕の中には赤ん坊が抱かれている。
そしてこの歌は、ナマズ横丁での生活を象徴しているように思う。
以前ヒューストン・グランド・オペラの日本公演でこの "ポーギーとベス" を観たのだけど、幕開けの Summertime は強烈な印象を残している。
夏のじっとりとした暑さ。風が通り抜けることもない澱んだ空気。臭いまで感じさせる。纏わり付いてくる。抜け出しようがない。変わらない生活。
閉塞感。
幕が開いたと同時に、全てを理解させる。

しかし、子守唄。
One of these mornin's you goin' to rise un singin',
Then you'll spread yo' wings an' you'll take the sky.
希望の種もあるわけです。
でも、嘘っぱちなの。
歌詞は、全部嘘。
幕開けで Summertime を歌った赤ん坊の母親はたぶん、赤ん坊がこの閉塞した世界から飛び立ってくれることを願っていたであろう。でも嵐の日に遭難したであろう赤ん坊の父親を追って、やはり遭難してしまう。
次に託された赤ん坊を腕に Summertime を歌ったベスは、ポーギーの一途な愛を手に入れ、束の間の幸せの中。でも赤ん坊はたった今父親と母親を亡くしたところで、聴かせる歌が全くの嘘っぱちであることを知っている。自分の弱い心も知っている。安心を求めていたのは、彼女だったかもしれない。その後、麻薬ディーラーの甘い言葉に誘惑され、赤ん坊を置いて NY へと出て行ってしまいます。
しかし最後、残された赤ん坊を抱き肝っ玉母さんが歌う Summertime は、赤ん坊の可能性を感じさせる。赤ん坊こそ、Summertime が象徴するものを打破する可能性を持った希望の種なのかもしれない。そして、その赤ん坊を置いていってしまった人たちは。。。

でもね、赤ん坊が成長してナマズ横丁を出て行くことが出来たとしても、1920年代、まだ公民権運動が起こる1960年代までは遠い。その発想すら、あったかどうかわからない。奴隷ではないにしても、何の権利もない。このオペラが作られた1935年、MET は黒人を舞台に上げることを許さなかった。


それにしても Jerry González 、何を吹いても Jerry González 色に染めてしまう。叩いてもそうなんだけどね、ここではコンガは叩いていない。
演奏は、以前 "Obsessión" でご紹介した ユニットによるもの。このユニット、凄くいいです。
この Summertime はピアノの Federico Lechner によるアレンジだそうで、素敵ですね。
Valentín Iturat のドラムセット、シンバルが異様に多い気がするんだけど?

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